東京国立博物館で1月19日まで公開中の、昨年10月22日に行われました天皇陛下の「即位礼正殿の儀」で使われた『高御座』と『御帳台』を見に行ってきました。
ガラスに囲われた中での展示だったのですが、素晴らしかったです。
高御座が天皇即位の儀礼で用いられ始めたのは奈良時代からとされています。現在の高御座は大正天皇の即位の礼に合わせ、1913年(大正2年)に伝統技術の粋を集結して製作されたもの。元来は無かった皇后用の『御帳台』もこの時に製作されたそうです。
高さ約6.5メートル、重さは約8トン。黒漆で塗られた浜床(木造方形の台)の土台に、8本の角形の床板と柱に八角形の屋根を被せた舞台のような調度品です。釘は使わない、木材の部品に施された凹凸で組む「木組み」工法で組み立てられます。
絢爛豪華な装飾と、緻密な計算で組み上げられた技術の高さに感動しました。
時代とジャンルの差はあれど、同じ建築に携わる者として「丁寧な仕事」「きれいな仕事」へのシンパシーを感じずにはいられません。
高御座・御帳台は1月19日まで東京国立博物館にて無料で公開中です。
(常設展示や企画展へは別途入場料が必要です)
写真撮影はOKですが、ストロボと三脚の使用は禁止です。ご注意ください。